ワクチンについて

本院で行っているワクチン

本院にて行っているワクチン接種は下記の図を参照してください。基本的に全てのワクチンは事前に電話でのあるいは受付での予約が必要です(本院がかかりつけ医(定期的に本院に慢性疾患等にて通院している)の人の季節性インフルエンザワクチン以外)

 


新型コロナワクチンについて

2020年から世界的に流行しパンデミック(pandemic: 世界的大流行の意味)になった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、現代における新興感染症の恐ろしさを示すことになりました。ただ、その後ウイルスは変異を繰り返し現在のオミクロン株になった以降は弱毒化し、若い世代が簡単に肺炎になる病気ではなくなっています。感染症法の分類も2023年5月から5類感染症になっています。

ただ弱毒化はしたとはいえ感染力は変異のたびに強化されており、日本でも2024年夏に再び大きな流行になっています。

2024年度からはワクチン接種は秋冬に1回の接種になり、基本的には65歳以上の方のみ(厚労省のHP参照)が公費助成にてワクチン接種を受けられることになります(どれだけの公費助成があるかは各市町村によって異なります)。

ワクチンは一定の発症阻止効果と重症化抑制効果があるため、65歳以上で慢性疾患のある人(特に糖尿病、肺疾患)と75歳以上の高齢者はワクチンを打っておいた方がいいでしょう。ただし、mRNAワクチン(今まで多くの方が打ってきたファイザー社やモデルナ社のワクチン)の副作用の頻度を考えると、本院ではmRNAワクチン以外の組換えタンパクワクチンを打つことを推奨していきます。

 

 

帯状疱疹ワクチンについて

帯状疱疹とは私たちの体に潜んでいる水痘ウイルス(水ぼうそうのウイルス)が神経節にそって皮膚に出てくる病気です。重症になると皮膚での皮疹がよくなっても神経痛が残ったり、顔面の神経にでると顔面神経麻痺の後遺症を残します。基本的には50歳代から増える病気で、60~70歳代での患者数が最も多いのですが、近年では若い人の帯状疱疹も急速に増えています。これは、2014年に水ぼうそうのワクチンが定期接種化になったことと関連があります。子供たちでの水痘の患者数が減り、集団免疫が弱くなって、大人の帯状疱疹が増える結果となっています。

帯状疱疹には、発症を阻止できるワクチンがあります。ワクチンには、子供たちにも打つ水痘ワクチン(帯状疱疹にも効果がある)と、ウイルスの蛋白質を精製し免疫賦活剤を混ぜて作ったサブユニットワクチンの、2種類です。ワクチンの効果はサブユニットワクチンの方が優れています。東近江市でも2024年度から、50歳以上の市民にワクチン接種の公費助成(東近江市HP参照)が行われるようになりました。

もちろん、免疫抑制状態の人(例えば、関節リウマチで治療を受けている人、抗癌剤治療を受けている人)がなりやすい病気ですが、誰でもがなる病気で大変な勢いで増えている病気です。ぜひワクチンを打つことを考えてください。詳しくは、私のインタビュー記事を参照してください。